ゆらゆらゆらゆら夢を見る。
(それは夢ではなかったけれども)
潰れる骨と。
千切れる内臓。
皮を残して中ばかり。
食われているのは私の体。
食われていくのは私の死体。
後にはぺらりと皮一つ。
(よくあれだけ上手く肉を食えるものだと)
ぐらぐらぐらぐら夢を見る。
(それはかつてあったこと)
指の先までみっちりと。
肉の代わりに
蟲
が詰まる。
そんな歪な―――――夢のように。
私はとうに、死んでいたのだ。
壱