悲鳴を上げる喉を食む。
肉を破って牙を刺す。
食い潰した肉の味。
磨り潰した骨の味。
美味なる肉と。
熱き血潮と。
腹が膨れてそれに気がつく。
齧り残した躯に気付く。
喰い残しは―――女の身体。
故に二度と、女は食えぬ。
それの美味さを知っていながら。
零
弐