■卯月夜狐(うづき やこ) 主人公。特異な魂を持った子供。 生まれつき人外の言葉を解し、人には見えないものが見える。 人間には嫌悪され、疎外される。 その代わりありとあらゆる異形から寵愛を受けている。 人より精神面の成長が早く、歳の割りに大人びている。 既に人生を達観している感がある。 もうすぐ十五歳になる。 |
■卯月美鈴(うづき みすず) 夜狐の母親。 夜狐が赤子の頃、神隠しに合うのを防ぎ、夜狐を守り通した。 しかし、それ以来過度な愛情を彼に注ぐようになった。 その構い方は、既に狂気の域に達している。 夜狐を恐れる嘉久とは仲が悪い。 常に彼に対して虐待じみた暴力を振るっている。 |
■卯月嘉久(うづき よしひさ) 夜狐の父親。十五年前酷い交通事故に合う。 それ以来、家に閉じこもったまま何かに怯え続けている。 夜狐を異常なまでに恐れ、目を合わせようとすらしない。 夜狐の十五の誕生日が近づくに連れ、怯えの色が濃くなる。 何か隠し事をしているように思える。 |