姉さんが僕を殺し
妹が僕を吊るし
僕が姉さんを殺した
それが、死んだ弟の日記に書かれていた全てだった
すぐ帰ると言って出かけた弟は、二度と戻って来なかった
しばらくして発見されたのは血塗れの帽子
一人家に残された「私」は、孤独な日々を過ごす
唯一の肉親を失い、次第に意識が朦朧としていく中、彼女の周りが歪み始める
ぎいぎいと軋む廊下。夢の中で笑う人形。混濁する記憶。撲殺された弟。弟の日記に残された首吊りの絵
そして雨の夜
目を醒ました彼女は気がつく
家の中にダレカがいる
そして明けない夜が始まる
私は、ナニをしたんだろう?
ナニを忘れたというのだろう?
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